今日の日記

2004年1月17日

 
 
 
 
 
あれから、9年かぁ……。

 
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
そして、震災に遭われた全ての方々の心が、少しでも、癒されますように。


応援してるぞ。

2004年1月16日
中学からの友達が泊まりにきた。
5日前から連絡を貰っていたので、見られるくらいまで部屋を片付けて迎撃。

奴は就業を希望している企業の見学ついでに来ることになっていた。
8時くらいには来るだろうから来たら飯でも食いに行こうか……と思っていたら、
「そっちに着くのは12時くらいになると思う」
というメールが。
企業の人と食事、酒を共にしてから来るらしい。
仕方ないので買い物に出かけ、夕飯は韮とマイタケと豚肉で中華風炒め。

12時15分前の電車で来た奴は、苦しそうな顔をしていた。
金曜の夜の電車なんて只でさえ込むのに、呑みで4件ハシゴさせられたらしい。
本人曰くでは酒に弱くはないらしいが。
しかし、相変わらずの童顔である。
学ランでも着たら高校生と言っても十分通用しそうだ。

3年ぶりにくらいに会うのに、見た目は全然変わらない。
でも中身は「こんな奴だったっけ……?」と感じさせられる。
留学したり、留学から帰ってきたと思ったら1ヵ月後には「契約社員として沖縄行ってくる」とか、任期終了したと思ったら「しばらく一人旅するわ」と言って1ヶ月くらい旅したりと、こっちはその突発行動に驚かされっぱなしだ。
自分の中に、一本の芯が通っているのが話していてわかる。
中学卒業以来殆どまともに話すこともなかったからか、妙に新鮮だった。
もちろん、中学の時の思い出話には花が咲いたけど。

今年中には、東京に出てくる予定だとか。
ま、それまでのんびりと待っていよう。
「昔の友達と全然会っていない」と言ってたし、もし僕が春に香川に帰れたら、当時のメンバーで集まりたいんだけどなぁ。
4年前の自分へ。

謝ることがそんなに気恥ずかしいことかよ。
自分の非に気付いたんだろ?
だったら、例え数年前のことでも謝るべきじゃないか?

中学の頃、あいつに散々迷惑かけたよな?
普段よく話してた奴等の影響か何だか知らないけど、口汚く罵ったりふざけてるつもりで叩いたりしてたよな?
しかもけっこうきつく。
確かにあいつもからかったりはしてきたけどさ、手なんか出してこなかったよ。
17の冬、それにやっと気付いて自分がどんな酷いことやってたか認識したんだよな?
それまでは、だんだんお前と距離を置こうとしているあいつの表情や素振りにも気付かずに、お前に会うと眉を顰めるのにも何とも思わなかったんだよな?
馬鹿野郎。

せっかく気付いたんだから、何ですぐに謝らなかったんだよ。
何で「高校は別だけどたまにばったり出会うこともあるから、その時に」なんて思っちゃうんだよ。
電話を手に取れば、すぐにできることなんだよ。

半年後の暑い日、あいつは死ぬんだよ。
共通の知人から電話でそれを聞いて、でも信じたくなくて、翌朝部活の前にあいつの家に行って。
鯨幕や弔いの花輪を見て呆然と佇むんだよ。
信じられなくて。
俺も今でも信じられないよ。
17歳で心筋梗塞なんて、そんな話あるかよ。

で、お前。
何で葬式にちゃんと出てやらなかったんだよ。
確かに3日後は部活の最後の県大会で、どうしても四国大会に出たかったよ。
だから部活に間に合うように、部活の始まる1時間前に訪れて、家族の方にお願いして霊前で手を合わせさせてもらったんだよな?
家族の顔、まともに見られなかったよな?
覚えてるよ。

でも、何で部活に遅刻するくらいの融通が利かないんだよ。
何で、ちゃんと見送ってあげなかったんだよ……。
葬式、10時からだったよな。
ちゃんと理由説明して、葬式の終わった後部活に行けばよかったじゃないか。
部活も最後だったかもしれないけど、こっちは最期の別れだったんだよ。
後でお前は、「何であの時……」ってずっと後悔と懺悔をし続けるんだよ。
部活に行ってもお前は友達に「どうした?ぼんやりして」とか言われるんだ。
どうせ、練習に集中なんてできないんだ。
心配しなくても、四国大会には行ける。
保証する。

いいか、すぐに電話を手にとってあいつの家の番号を押すんだ。
そして謝るんだ。
あの時はすまなかった、って。
今やらなきゃ、一生できなくなるんだよ。
霊前で心の中で謝っても、返事は聞こえないんだよ。
さぁ、早く。



今日の日記

2004年1月14日
1限テスト。
14時から面接。
16時半からセミナー。

セミナーの内容が楽しかったせいか、意外と疲れを感じず。
冬休みが明けて、私立大学ではテストラッシュがはじまっている。
うちの大学も多分に漏れず。
コピーコーナーは数多の学生で溢れ、うちのゼミでも昨日、テスト情報交換会が行われた。
と言っても、1人がノート集めのために焦っていただけで、他はみんな雑談して帰ったのだが。

で、この「焦ってた奴」なのだが。

ここ4日で、こいつから4回メールと1回電話が来ている。
メールの内容は、
「OOの電話番号教えて」
「××のメルアド知らない?」
「△△と連絡取れない?」

必死である。
単位を落とさないように、同じ授業を取っているゼミ生に軒並み連絡を取って情報を集めようとしている。
はじめの2件は教えてやったのだが、3件目は何だか腹が立ってきて無視していた。
すると、電話までかけてきて「連絡取れない?」と聞いてきた。
仕方ないので、「これが最後だ」と言って教えてやった。

今日。メールが入る。
「**さんの電話番号わかる?」

昨日「最後だ」と言ったばかりなのに。
当然、無視。
僕は104電話番号案内サービスではない。

昨日会った時も
「ヤバイよ〜留年しちゃうよ〜」
と言っていたが、どうぞ留年してくれ。
テストの答えがわからなくとも、ちゃんと講義に出てない自分が悪いのだから。
ゼミの担当教授の講義だからって、「上手な火のおこし方」をテストの答え代わりに書いて雷落とされても講義に出ないで、今焦ってる奴には付き合いきれない。

暮れます。

2003年12月31日
2003年も、終わります。
早いものです。

今年の大晦日は、祖父母を招いて宴会、という従来のパターン。
ボブサップと曙の試合は、あれだけ前振り長く置いといて1Rで決着かい!とテレビの前でツッコんでました。
スティービー・ワンダー出てきたときには家族で大笑いしたなぁ。

今年の漢字は、「虎」でしたっけ。
聞いたとき、「なるほど」と思いました。

自分の中では、「惑」かなぁ。
本当にいろいろなことを考えさせられる1年でした。
特に、仕事観。


2004年。
どんな年になるかはわかったもんじゃありませんが、笑顔で振り返れるような年にしたいと思います。
どんなに辛くても苦しくても、そうできればプラスマイナス0だと思うから。

皆様、来年もどうぞよろしく申し上げます。

負けん。

2003年12月28日
以前、ゼミの先輩に、僕の性別、年齢にそぐわない高い声を例えて
「小鳥みたいな声」
と言われたことがあるんですが。

今では一部で
「天使の声」
と言われています。
何時の間にか、ものすごくレベルアップしてます。
個人的には、自分みたいな天使いたらすごく嫌なのですが。
「声」だけだからいいのか。


今日、M−1を見ていて、
「アメリカザリガニ」の片方(すいません、名前知りません)のよく通る高音を聞いて、対抗心が燃え上がりました。
ほんの少しだけ、嫉妬も。



実はね、私。

2003年12月27日
夢の中で、サークルの友達にいきなり
「私はハーフなの。お父さんはモンテネグロの生まれ。」
と告白されました。
夢の中の私は「そうなんだ」と笑っていましたが、実際にそんなことを言われた場合、どのように返事するんだろうなぁ。

モンテネグロについての知識が乏しすぎるから、思い入れも偏見もない。
やはり笑いながら「そうなんだ」と言うのかな。

あだ名考。

2003年12月11日
「ほぼ日刊イトイ新聞」の「ガキのころは、バカだったなぁ。」
ガキの頃特有の突拍子もない考えを微笑ましく思いながら見ていると、幼い頃の自分のあだ名や先生のあだ名がたくさん載っていた。
そう言えば、自分にはどんなあだ名があっただろうか。
ちょっと思い返してみた。

・〜小学校低学年「○○ちゃん」
下の名前をちょっと削る+ちゃん(ex.えいこ→えいちゃん)
親に呼び捨てにされようものなら、「○○ちゃんと呼べ」と、この呼び名に固執した覚えがある。
おかげで、中学の頃は親に「呼び捨てにしてくれ」と懇願するはめになった。

・小学校高学年「でぶ」
そのまま。太っていたから。
ちょうどスラムダンクが流行っていた頃で、安西先生のように二重顎を触られていた。
当時、「おい、でぶー」と呼ばれて「何ー?」と振り返っていたことを思うと何だか情けなくなる。
とある理由で中学校3年〜高校にかけて体重が落ちたので、その後会った小学校時代の友達は何だか呼びにくそうだった。

・中学校1、「○○っち」
非常にスタンダード。特筆することはない。

・中学校2、「ヘチマ」
当時所属していた卓球部から広まる。
理由は面長だから。
主に使われていたのはこれだが、かなりバリエーションが広く、時には「なすび」とか「バナナ」とか言われることもあった。
もちろんこれには拒否反応を示し、言ってくる奴の頭の形から「パンプキン」とか「キャロット」とか言い返していた。

中学校時代は、碌でもないあだ名が次々現れては消えていった。
「指もみ」(指を鳴らす癖がある)、「ゾンビパウダー」(理由全く不明。大嫌いだった)など。

・高校時代「○○さん」(苗字+さん)
これは最早あだ名とは言わない。
別に大人びているわけでもないのに、みんなさん付けで呼んでくれるか、呼び捨てだった。

そして、今はただの呼び捨て、君付け、さん付けのどれかである。
どれも苗字でだ。
そう多くもないあだ名群だが、どうしてまともなものが数えるほどしかないのか。
ハンドルネームはあだ名と言えなくもないものだが、僕はネット以外ではハンドルネームであまり呼んで欲しくないタイプだ。
何も知らない人に聞かれると、少し恥ずかしい。

僕は苗字が珍しいせいで、名前で呼び捨てにされたことが殆どない。
一度くらいは名前で呼び捨てにしてもらいたかったなぁ、と思うわけである。

おろおろ。

2003年11月26日
最近、日記を書くペースが落ちすぎだ。

いろいろと行動はしているんだけど、何だか書く気が起こらないことが多いと言うか。
家に帰ってくるのが遅くなったり、疲れ切っていたりとそんな日ばっかり続いているので。

そしてついに本格的に就職活動が始まったから。
いろいろと就職セミナーに顔を出して企業のお話を聞いて、エントリーして、と繰り返している。
でも、まだあまり考えが固まっていないところがあるので手当たりしだいエントリーもできず。
何だか自分がどんどん出遅れている気がして不安でもあり、焦ってくる。

誰もが通っている道なんだから気合入れて、頑張んないとな。
この日記の更新頻度はしばらく週1〜2に落ち着くと思いますが、止める気はありませんので皆様これからもどうかご贔屓に。
講座の友達に借りてばっかり。
だって、いつも面白そうな本持って来てたり、レビュー書いたりしてるんだから。

抽選に当てられたのは、幸だったのか不幸だったのか。
過ちを犯して死んだために二度と生まれ変われないはずだったぼくは、もう1度チャンスを与えられた。
ぼくは、とある服薬自殺直後の体に入り込み、その人として過ごし、魂のレベルアップを図る。
上手く行けば、もう1度輪廻のサイクルに戻れる。
僕は「小林真」となって、2度目の人生を始める。
本当は望んでいなかったんだけど、さ。

本音、か。
「ぼく」は真の家族についていろいろな情報を予め得ておくのだけれど、後にその情報との食い違いに驚かされることになる。
混乱することもあるだろうけど、人を思い込みだけで判断しちゃいけないな、と思う。
だからそのために、自分も相手も本心から語ることが必要だ。
人の心なんて読めないし、何もさらけ出さないで「わかってくれ」なんて無理だ。

一番好感持てるのは、真の兄の満かな。
何だか、うちの兄を思い出した。
そっくりとまではいかないけれど、共通している部分がかなり。

しかし、「ぼく」のガイド役を務める天使の軽いこと軽いこと。
「ぼく」が自分の過ちを思い出した時のシリアスな場面で「ピンポーン!」はないだろう。
最後のネタバレも軽くて、もうちょっと重く〆て欲しかったなぁ、というのが正直な気持ち。

だけれど、とても面白かった。
僕がもともとこういった系統の話が好きというのもあるけれども、読みやすくて展開も小気味良い。

家族との対話って、もっと必要だよなぁ。
この本のような展開になって初めてわかる家族の気持ち、なんていうのだけは嫌だ。
きっと、もっと自然に知ることができる。
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森絵都著『カラフル』 理論社、1998


今日の日記

2003年11月16日
つけていたテレビの音量の大きさにびっくりした。
 
 
 
何だか、最近ひどくナーバスになっている気がする。
 
 
 
いっぺん、泣いたほうがいいのかもしれない。

久しぶりに。

2003年11月15日
講座終了後、総武線で帰っていたのだがふと思いついて中野で下車。
以前だいありぃで日記を書いていたS氏(やめられたので敢えて伏字)を夕飯に誘ってみる。
以前お会いしたのは7月、それ以降に1度メールを送ったのだがなんだか元気がないメールが帰ってきたので心配だったのだ。
S氏も快諾してくれらの出、中野で待ち合わせ。
「俺も、ぼのくんどうしてるかなー、と思ってた。最近連絡とってなかったしさ」とはS氏の弁。
全てにおいてタイミングが合った。

5分後、合流。
少し痩せた感じはしたけれども、元気そうで一安心。

2人とも中野には詳しくない。
僕も、駅から出たのは初めてだ。
どこか適当にご飯が食べられるところを探してさまよい歩き、20分くらいして「庄や」を発見。
店に入る。

大根サラダやぼんじりの唐揚げを肴に、近況報告。
S氏の最近の生活を聞くと、「そら痩せるわ……」と思った。
今働いているところを辞め、来月からは新しい職場で働くと言う。

何だかんだ言って、強いなぁ、と思う。
最近はきっと、葛藤の連続だったろうに。
たまに羨ましくなる。
だからと言って、自分を卑下したりなんてしないけれど。

張り合っているわけではないけれど、そう思うあたりやっぱり自分って負けず嫌いだな、と思う。

僕も近況報告をして、最近考えたこととか本の話とか。
過去話、日記話と定番のラインナップで盛り上がる。
S氏は年上だが全く気を遣わないで喋れるので楽だ。

3時間ほど居座って、店を出ると雨がぱらついていた。
のんびりとS氏に付いていくと中野駅についたが、駅までの道順をすっかり忘れていた自分にはすんなりと駅にたどり着くことができるS氏のやったことが神業に見える。
確かS氏も中野で降りたの初めてなのでは……。

電車の中で解散。
今度は鳥食べに行きましょう!

石田衣良著『4TEEN』

2003年11月14日
直木賞くらい読んでおきたいなぁ、と思うがどうも買うまでには至らなかった。
講座の友達が読んだと言っていたので、貸してもらって読了。


うーん、何と言うかなぁ。
正直、僕には合わなかった。
彼らのアイデアは突拍子がない。
その割に、話がうまく行き過ぎるというか、小奇麗にまとまりすぎているというか。
全体的に、現実感が湧かなくて1つも光景が浮かばないのだ。
諸事情あるとはいえ、友達の誕生日に援助交際の女子高生をプレゼントするか?

イズミという女の子の話もわからない。
自分の告白を「同性愛者だから」という理由で受け入れてもらえなかったのに、その男と親友になるなんて、どういう展開なのだろう。

僕にとって一番納得行かなかったのは、アカサカさんからお駄賃の1万を貰う時に
「僕のこづかいの2か月分だ」
とあったところなのだが。
最近の14歳ってそんなにもらえるのか、そうか……。
地域差はあるといえ、腑に落ちない。

中学校2年、14歳という時は誰もが経験することだが、この話全てに共感、自分の中学校時代を重ねることが出来た人がどれだけいたのだろう。
「東京では、月島では普通のこと」なのだろうか。

石田衣良は、実は『IWGP』も僕には合わなかった。
『4TEEN』なら大丈夫かな?と思ったがダメだったということは、僕と石田衣良が相性が悪いのだろう。
他の作品はたぶん読まないだろう。

まさかとは思うが、帯の「14歳は空だって飛べる。」というフレーズがユズルのことだったら怒るぞ。


RIVERDANCE 2003

2003年11月12日
「RIVERDANCE 2003」を見てきました。
フリスク氏(お気に入り参照)と共に。

6月に気合を入れて取ったS席。
前から18列目なので大丈夫かな、と思っていたが何の問題もなく。
ステージを少し見下ろす形でとても良い席だった。

開演まで後10分ほどのところでアナウンスが流れる。
いつもの「携帯の電源をお切りください」「開演中の席の移動はご迷惑になりますので」の他にもう1つ。

「本日は、ダンサーの体調不良により、公演の一部、『Trading Taps』を外させていただきますので、ご了承ください。

そ、そんなぁ……。
これは第2部の中でも楽しみにしていた場面なのに。

ぶつくさ言っても仕方がない。
他の場面で思いっきり楽しんでやろうじゃないか、と思っていたところにベルがなる。
会場が暗くなり、静かにダンサーが現れて。

いきなり打ちのめされた感じです。
場面1、『太陽を巡るリール』で。
一糸乱れぬステップ、ステージ横から響いてくる音楽、始めの幻想的な、そして途中からの勇壮な雰囲気。
渾然一体となって会場を包み込む。
DVDでほぼ全てのシーンを見たことがあるのだが、生で見るのでは全然違う。
圧倒的な演技に痛くなるほどの拍手を送った。

感銘を受けたのはもちろんこれだけではない。
場面5、『落雷』の力強さにあのステップ、場面7の『ファイアーダンス』の艶やかさとしなやかさ。
そして1部トリの場面9、『リバーダンス』の流れとステップ。
特に『リバーダンス』は、僕がアイリッシュダンスに興味を持ったきっかけの場面だったので、生で見ることができて、そして想像以上の素晴らしさに本当に感動した。

2部では場面10『アメリカンウェイク』と場面12の第3幕『マケドニアの朝』がお気に入り。
DVDで見ても楽しかったところだが、生で見ると面白さがより伝わってくる。
ダンサーが楽しそうにやっているのが見えるからだろう。
『マケドニアの朝』ではフリスク氏がヘッドバンキングの一歩手前みたいな動きをしているのが印象的だった。
あの曲、前半の拍子を数えると4分の2拍子と8分の7拍子を延々と繰り返しているのだが、よく混乱しないなぁ、と思う。

曲がりなりにも楽器を嗜み、『RIVERDANCE』を吹奏楽版で演奏したこともある僕には、楽器群も見逃せない。
イーリアンパイプにロゥホイッスル、フィドル、ソプラノサックス、アコーディオン、ギターにパーカッションにキーボード……。
全部で14ある場面、2時間前後の演奏を彼らは全て暗譜でやってのける。
単調なリズムなど殆どない、変拍子ばかりの曲を。
どれだけ練習したんだろうと、思う。

彼らのアンサンブルのみで成立する場面8、『収穫』は楽器群に釘付けだった。
ミュージカルやダンスでは音楽は付随するものになりがちだけど、RIVERDANCEでは決してそんなことがない。
音楽も主役になれる。
演奏が終わった時には、思わず「Bravo!!」と叫びそうになった。
ただ、全般的にシンバルアクションが大きすぎたかな、という気もしないでもないけれど。

はじめは楽器のソロや見事な演技に対する拍手も少なく、ノリがちょっと悪いかなと思ったけど、『マケドニアの朝』あたりからかなり会場のテンションは上がってきた。
手拍子がひっきりなしになり、拍手も一段と大きくなった。
フィナーレではスタンディングオベーションする人も多数。
もちろん僕らもだ。
生まれて初めてスタンディングオベーションした。
ダンスを見て涙出そうになったのも初めてかもしれない。

2時間近い演技だったが、あっという間に終わってしまった。
S席1万1500円、かけて本当に良かった。
もう一回見に行きたいなぁ……。
勢いで会場で売ってた残り公演の余りチケット、買ってしまっても良かったかも。

今度見るときは、完全版で見たい。
昨日の話ですが。
講座の友達が、指輪を無くしまして。
婚約指輪を。

先日結婚1周年を迎えたばかりで。
僕には「やばいよ!指輪無くしちゃったよ!」と笑いながら言ってきたけど、強がったというか、笑ってなきゃやってられない、という笑い方だった。

昼にトイレで指輪を外して手を洗った、というのははっきり覚えていると言うので捜索したのだが、見つからず。
学生部にお願いして、ポスターを貼ってもらった。
これで見つかるといいのだけど。

しかし、「人の指輪なんか普通持っていくか?」と言うのが正直な感想。
気持ち悪くないのかな。
僕だったら、絶対に持っていけない。
どんな思いがこもってるのかわかったもんじゃないし、何だか呪われそうな気さえする。

ま、持っていかれた原因はダイヤが入っていたからだろうが。
同じ大学に、持っていく奴がいることに少し悲しくなった。

本当に見つかればいいんだけどなぁ……。
これも某所で「いい」と言われていた本。
中学生の読書感想文課題図書などでも使われる本のようで、あまり期待しないでページをめくった。

とある理由で、どうしても学校に行けなくなってしまった中学生、まい。
彼女はしばらく学校を休んで、祖母の家で過ごすことになった。
ある日、まいは祖母が魔女の血筋であることを知り、祖母から魔女になるための手ほどきを受ける。
それは「全てのことを自分で決めること」だった。

「魔女」とタイトルに入っていて、その修行をする割に話は全然ファンタジーしていない。
家事、勉強、生活の知恵。
あとは心の鍛錬。
おばあちゃんは、まいに「生きていく心構え」と「そのために必要なこと」を教えているような気がした。
これはまいの「成長物語」だ。

そして、この話の第2のテーマは「死」
生きものは死んだらどうなるのだろう。
ちょっとした事件からまいがもった疑問。
よくある話題だけれども、魔女としてのおばあちゃんの見解と、それに納得のいかないまい。
実際、これは絶対に結論の出ないテーマだと思うが、おばあちゃんの見解はこの話にぴったりの答えのような気がした。

と、シリアスなテーマを扱っているのに、何故か話全体はとてもほのぼのとしている。
一つ一つの光景が、僕の目の奥にセピア色で浮かんでくる。


にしても……。

このラストはやられたよ!
電車の中で読むんじゃなかったよ!
1両目の壁にもたれて読んでたけど、涙出そうになって慌てて壁側に振り返ったよ!

生死がかかわる話に弱いなぁ、自分……。

そして、もっとばあちゃん孝行しようかなぁ……。
OB訪問をしていただいた。

待ち合わせ場所はとあるホテル。
僕なんかは滅多に足を踏み入れることのないような豪華なホテルで、ロビーで待っている時も落ち着かなかった。

約束の時間に、先輩とお会いしてそのままホテルの喫茶スペースに。
入り口の「ケーキセット」の値段が1500円だったので嫌な予感はしていた。

メニューを開いて、一瞬息が止まった。
コーヒー1200円。
これが一番安いのだ。
こんなところに僕がいていいのか。
ドトールを愛用している僕が。

しかし、今回の本題はこんなことではない。
先輩に仕事のことを聞かせていただくのだ。
自分の志望動機とやりたいこと、そして先輩が担当している仕事について話を聞かせていただいた。

感想。
これはビジネスなんだよなぁ……。
理想だけじゃ、自分のやりたいことだけを主張しても意味がない。
「それで会社が儲けられるかどうか」なのだ。
「今の君の志望じゃ、うちのスタンスに合わないと思う」とばっさり切られた。

でも、自分のやりたいことを捨てたくはない。
もっと他の企業をいろいろと見ていくと同時に、自分のやりたいこととビジネスを結びつける道を模索しよう。

そして、先輩が会社で今担当している仕事にも、少なからず興味が湧いてきているのである。
これも「やりたいこと」になるのかな。
茶道をはじめた。

といっても、お茶の先生の下に就いたのではなく、学校で募集していた茶道教室。
初心者向けの入門講座だ。
元茶道部の友達が、「誰か一緒にお茶点てませんか?」と呼びかけていたので、普段は全然触れることのない世界だし、やってみようと思い。
全7回もあるのに講座費は1000円と安く、色々な経験したくなった。

金曜の4限の時間帯、場所は構内の和室。
12人の講座生には教授をしている方も1人含めて男が5人もいて驚いた。
さっそく懐紙とお茶菓子用の楊枝が配られ、袱紗という茶道で布巾のような役目を果たす布が渡される。
まずはこの袱紗の畳み方だ。

袱紗1枚でもルールがある。
輪は必ず内側に向くように、畳の上に置いてはいけない、など。
これだけでも、なかなか上手く折れずにおろおろしてしまう。

和菓子を1ついただいて、とりあえず全員が一度点ててみることになった。
2人を除いて初心者なので、もう茶碗にお茶の粉が入れられている状態。
お湯を注いで、教わりながら茶筅を使い泡立てていく。
あれ、かき混ぜちゃだめなんですね。初めて知った。
適度に泡立ったお茶を、隣に座っていた人に飲んでもらったのだが、「美味しいです」と言ってもらえたから安心。

まだ分からないことばかりの世界だが、お茶を点てている時は不思議ととても集中できて、他のメンバーとも仲良くできそうなのでこれからが面白そう。

敵は正座だ。
前にも少し書いたが、僕は小4の時に、30分間の正座の後立ち上がって変な方向に転び、足の小指を骨折した経験を持つ。
僕があきぴん氏とキリン氏(お気に入り参照)に「老婆!」と呼ばれるきっかけになった出来事だ。
あれ以来、避けられるだけ正座を避けてきた僕だ。
長時間の足の痺れに耐えられるように、正座の練習や柔軟体操も必要かもしれない。
就職講座で、最近乙一を読んでいると言っていた友達に
「『夏と花火と私の死体』読んでみたいなー」
と言ってみると、彼女は
「あ、私も読んでみたい」
と言っていた。
それから5日後、彼女は自分の日記スペースで『夏と花火と私の死体』の簡単なレビューを書いていた。
フットワークの軽さに驚かされたものである。

さて、この話。
小学校3年生で仲良しの五月と弥生。
小学校5年生で弥生の兄、健。
そして弥生と健の従姉弟でアイスクリーム工場で働く緑。
しかし、とあることがきっかけで弥生は五月を殺してしまう。
五月の死体を隠すための、小学生兄弟の夏の日々が始まった。

物語が、死人となった五月の視点から語られているのが最大の特徴。
技法としてとても新鮮で、且つ面白い。
物語の進行を務める彼女の語り口が、小学校3年の割に妙に冷静なのが気にかかるところだが、時にそれがかなりいい具合に生きてくる。
五月の母が五月を探す時の描写、

「その背中はやけに細く、ごはんを食べている時にテレビを見るなと鬼のように怒るお母さんとは別人のようで、わたしは辛かった」

「健くんと弥生ちゃんにも、溝に隠された私の死体にも、そして夜の森で私を泣きながら探しているお母さんにも闇の帳は降りてくる」

この2つの文は、読むだけで胸が締め付けられる思いがした。
「私」が語り部でなければ、特に何の変哲もない文だろう。
そして、私が語り部だからこそ、弥生と健くんへの怒りが湧いてもくる。

この話の何が一番怖いかと言えば、健くんだ。
小学校5年ながらも明晰な頭脳、冷静さ、そして過度の妹思い。
五月を殺したのが弥生だということを知らなくとも、母親が悲しまないように、と訴える弥生のことを思い警察にも連絡しない。
そして、五月の死体が見つからないように様々な策を練っては実行し、隠しとおす。
見つかりそうになってはパニックに陥る弥生がいるからこそ、健くんの冷静さが際立って背筋が凍る。

だけど、健くんが次から次へと案を思いつき、かけずり回ってくれるからこの話は中だるみすることなくとてもスムーズに読める。
応援なんかしていないのに、見つかりそうになるとヒヤヒヤしてしまうのは何故だろう。

「かごめかごめ」のエピソードは蛇足。
もっと他の書き方あるだろうに、とは思うが、16歳でこれを著した乙一は、類稀な才能の持ち主であることは間違いないだろう。
今後が期待できる作家だ。
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乙一著『夏と花火と私の死体』集英社文庫、2000

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