進むべき道は。

2002年10月26日
今日の毎日新聞東京版で、キム・ヘギョンさんへの
インタビューの記事を読んだ。

母親が拉致されて北朝鮮に来たことは知らなかった。
それどころか、1ヶ月前までは母親が日本人であることすらも。
そして今では、母の墓すらわからない。
わずかな思い出が、残るだけ。

祖父母には会いたいが、顔も良く知らないのに
とても外国には行けない。
決心しても、父は賛成しないだろう。
政府調査団の方は、すぐに会えるだろうと言っていたのに。
空港や、このインタビューで、会えると思っていたのに。

他の、当り障りのないインタビューの部分だけ読めば
本当に、ごく普通な少女。
でもこの子は、もしかすれば朝鮮の外交カードにもなり得る、
数奇な運命を辿ることになってしまった。

蓮池さん一家、地村さん一家、曽我さん一家もどうなるのだろう。
ご子息達は、まだ自分達が朝鮮人でないことを知らない。
朝鮮や韓国では、徹底した反日教育が行われているのだから
真実を告げられた際のショックはきっと計り知れない。
そして彼らも、間違いなく外交のカード。

僕としては、皆様に日本に来ていただきたいのだけれども
その障壁のなんと分厚いことか。

どうしてこんなことになってしまったのだろう。
ごく普通に生まれて育ったはずの人たちが
今、国同士の駆け引きの中で、翻弄され続けている。

一時帰国されている5人の方は、予定では明後日に
また北朝鮮に戻ることになっていたが
日本政府は戻さないことに決めた。
これからどのような道を行くのか、全く予想できない。

そして。
同じように拉致の問題を抱える韓国。
「悪の枢軸」と敵視するアメリカ。
国交正常化交渉と拉致問題、不審船、ミサイルと
様々な解決すべきことを有する日本。
…核という最終兵器を、発動させうる北朝鮮。

この4国の、行く末は、一体。

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